仕込み
茨城県霞ケ浦周辺の柿農家さんから収穫した柿をひとつひとつ自分たちで選定して集荷します。
時には収穫も行います。
そうして集まった柿は、ヘタを取り除いて、洗います。干して水を切ったら、ひとつひとつ丁寧に虫や傷を確認しながら裁断します。
裁断した柿は樽に一時置きし、虫の有無を確認してから、タンクに移します。
一次発酵
柿についている酵母が柿の糖分をアルコールに変える、アルコール発酵が始まります。
パチパチといった炭酸がはじける音が心地よい反面、炭酸で息苦しく目が開けられないほど痛いです。
アルコール発酵が落ち着くと柿もぐずぐずにとろけたようになります。
搾り
春を迎えると搾りの時期になります。
酒袋にもろみを入れて、手搾りでゆっくりと搾っていきます。
この作業が難しく、もろみがこぼれないように慎重に行います。
年に一度の作業なので、身体が思い出すのに時間がかかり、慣れてくる頃に終わってしまいます。
こうしてゆっくりと搾りだされた液体は、酵母の香りがする、いわゆる柿ワインです。
二次発酵
搾りだされた柿ワインのアルコールは気温の上昇とともに活発になっていく酢酸菌によって、お酢に変わっていきます。
年によって酢酸菌のバランスも異なります。これも自然の流れですので、これもまた毎年の楽しみです。
仕上げ
発酵の進み具合は酸度測定やアルコール測定などで確認します。発酵終了後は外部機関にて品質確認を行います。
その後、2年ほど熟成に入ります。
深みとコク、まろやかさはこの時間によって生み出されます。